友達の弟さんがコロナウイルスで亡くなりました

先週は3日もブログを開けてしまい、
皆さんへのコメントに返信する気力もなく、
家から一歩も出ずにいました。

実は、仲の良い友達の弟さんが、
コロナウイルスで亡くなってしまったことを知り、
落ち込んでいたのです。

友達の兄弟なので、
言ってみれば『赤の他人』なのですが、
彼女にとっては自慢の弟さんだったようで、
よく弟さんの話を聞いていたのと、
その亡くなった方の職業が職業なだけに、
やるせない気持ちになってしまったのです。

その弟さん、
私が住んでいるエリアを管轄している
消防士さんだったのです。

直接会ったことはありませんが、
弟さんのことが話題になるたびに
私の地域の安全を守ってくれていることに
感謝していました。

消防士さんといっても火事の消火だけでなく、
家庭内での暴力沙汰の仲裁とか、
下水に落ちたカルガモの親子を助けたりとか、
『何でも屋さん』というほどではないまでも、
私たちの身近な出来事で、
警察が出るほどでもないことの大半が
消防士さんたちに回ってくるそうです。

下水口に落ちたカルガモの親子を助けたけれど、
まだ鳴き声が地下から聞こえるからと、
周辺の下水溝を探しまわって、
ようやく最後のヒナを見つけた話を聞いたときには
優しい人たちなんだなって思いました。

だって、ほとんどのカルガモを助けたのだから
ヒナ1羽くらい・・・と思っても仕方ないのに、
諦めずに助けようとしていることに
人だけでなく、
動物の命も大事にできる人なのだと思ったのです。

その方はまだ35歳で、
3月中旬にロックダウンになった後も
消防士の仕事を続けていたそうです。

感染のリスクを負いながら、
求められれば地元の家庭を訪問し、
人々を助けていたのです。

でも、3月末にコロナウイルスを発症して、
4月の初めに亡くなったそうです。

彼女は、私にとっては仲の良い友達で、
週に1度は電話で話していたのに、
何も教えてくれなかったことを少し寂しく思いましたが、
人に言えるようになるまで時間を要したのだと思います。

言われてみれば、
4月初めに携帯にメールしたら
「ちょっと落ち込んでいて、時間が欲しいの。
また今度返事するね」みたいな返信が来ていました。

どうしたんだろう?と心配していましたが、
「なにがあったの?」と突っ込める勇気もなく、
数日おきにガーデンで咲いている花の写真とともに
「今日は、このバラがキレイでした」みたいな
意味のないメールを送っていました。

5月中旬くらいには元気になって、
また普通に電話しあうようになって
楽しく会話していたのですが、
そんなことがあったとは知らず・・・・

先々週の末に、公園で友達と会って、
その時に直接話を聞きました。

彼女は「電話じゃなくて、直接会って話したかった」と、
結局、私が知ったのは
弟さんの死から2カ月も経った頃でした。

でも、知っていたとしても
ロックダウンの最中だったので、
私にできることは限られています。

だから、知っていても、
いえ、知っていたら余計に
自分の無力さを感じたかもしれません。

何と声を掛けたら良いのか分からず、
でも、ルールで2m以上近づいてはいけないので、
肩を抱いて慰めることもできず、
彼女と年老いたご両親のことを思うと
涙が出てきました。

コロナウイルスがなんだ!と思って
彼女に近づいて手を取ろうとしましたが、
「来ちゃ、ダメ!」と言われました。

「大切な人が亡くなったからこそ、
その危険性を良く知っているし、
もうこれ以上、大切な人を失いたくないから」

そう言って、
かたくなに私と距離を取っていました。

私が泣いてどうする!と思って、
頑張って涙を止めましたが、
そのときは「大変だったね」としか
言うことができませんでした。

心なしか白髪が増えたような気がする顔を見ながら、
彼女がポツリポツリと話す言葉を
ただ黙って聞くことしかできませんでした。


イギリスでは、
コロナウイルスで4万人以上亡くなっていますが、
私の身近では初めて聞きました。

初めてだからショックというのもありますが、
『なんで良い人が亡くなるんだろう?』
という怒りにも似た気持ちが消えないのです。

命に貴賎はないのかもしれませんが、
明らかに、自分の命を危険にさらしながら、
火事などという私なら裸足で逃げ出すような状況で
人の命を助けていた人が命を失い、
働く気もなく泥棒を働くような人が生きている。

そんな状況に、不条理を感じたのです。

家の近所の公園では、
最近、若い男性グルーブが
強盗を働いた事件が報告されています。

広い公園の人目につかないところで
起きた事件だそうです。

そんな人たちが警察にも捕まらず
のうのうと生きているのに、
これまでも、そしてこれからも人の命を助けるはずの人が
どうして早死にしてしまうのでしょうか。

その亡くなった方の奥さんは感染していなかったそうなので、
感染したのは、おそらく職場です。

人助けをしているときに、
感染したと思われるのです。

まだ若くて、
これからも多くの人たちを助けるはずの人でした。

この方は、亡くなってはいけなかった人だと思います。

『良いことをしていれば、報われる』

そんな信心って、
考えてみれば何の根拠もないんだよな・・・

そんな風に考えたら、
地道に生きているのがバカらしくなりました。

自分勝手に生きている人が命を長らえ、
献身している人が命を失う。

そんなことがあってはならないと思うのですが、
それが現実なんだと、
目の前に突き付けられたような気がしました。


数日間、落ち込んで、考え込んで、
なんとか浮上してきましたが、
それでも、この不条理感が拭えません。

世の中が不平等なのは知っていましたが、
『報われる』ことのない献身や努力もあるんだと思うと、
なんとも苦しい気持ちになります。

頑張った人が全員報われる。

残念ですが、そんなことは夢物語なのでしょうね。


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この記事へのコメント

  • ミルモ

    イチイさん。

    身近な友達の家族が亡くなるのは、とても辛いね。どうして世の中に必要な人が、早死にしてしまうんでしょう。言葉が出ません。イチイさんがコロナに感染したらってね、ずっと心配で仕方なかったんです。ずっと健康で居て下さいね。・・・
    2020年06月16日 00:05
  • モグラ

    そんなことがあったのですね。
    コロナが原因ではなかったのですが、3月に同僚の一人が亡くなりました。本当に素晴らしい人だったんです。正義感があって、優しくて元気で。5年ほど彼女の近所に住んでいたので、オフィスから一緒に帰ったり、週末に偶然スーパーで会って話したり、地元のお祭りで一緒に飲んだりと楽しい思い出がたくさんありました。
    本当、突然に亡くなり、どうしてこんなに良い人が、とイチイさんと同じことを思いました。やりきれない気持ちになりますよね。未だに信じられない一方で、明日があるかもわからないから、好き勝手に過ごそうという気にもなりません。できれば、地に足をつけて生きていきたいけど、なかなか気持ちが定まらない感じです。
    イチイさん、こんなときですので、どうかゆっくり過ごして、美味しいものを食べて、心と身体を大切にしてくださいね。
    2020年06月16日 02:55
  • たま

    え!?なんで?コロナは健康な人は症状が軽いはずなのに・・・メタボ、病気持ちの人が死亡しやすいのになんで?
    コロナ感染者の症状では健康な人は症状軽く治る可能性が高いはずです。なんで?
    血栓症と言われるように血管の症状が悪く内蔵まで悪くします。なんで死亡したのでしょうか?消防士はトレーニングして健康管理しているはずです。

    大変なことですが心を落ち着かせてコロナ対策徹底してね!
    ガンバ!
    2020年06月16日 06:21
  • こゆきん

    イチイさん、つらかったですね。
    コロナは高齢者や持病のある人が亡くなるイメージですが、
    35歳は非常に若すぎる。。

    イチイさん、大丈夫ですよ。
    自分がした行いは、必ず報いがありますよ。
    それは善いことも悪いことも、どちらもです。
    亡くなったら、来世に持ち越します。
    人間って、生まれながらにみんな平等ではないですよね。
    それは過去世にしてきたことの報いの結果が出てるんです。
    だから、これからも人に優しく誠実に生きてください。
    イチイさんにはそうであって欲しい。
    日記応援しています(*^^*)
    2020年06月16日 07:00
  • ココレイコ

    イチイさん、こんばんは。
    更新がしばらくなかったし、何か落ち込んでいる様子が少しみられたので心配していました。お友達の弟さんが亡くなられたのですね。それはとても悲しいことですね…
    お友達もイチイさんのことを大事に思ってくれている様子が彼女の行動からわかりますよ。弟さんのことを話すことができるようになってから会って直接話してくれたことに、彼女のイチイさんに対する誠実さが見られます。
    世の中の不条理さにはやるせない気持ちになりますね。ましてやロックダウン中で他に気持ちの持っていきようもないですし。
    話し相手が必要なときは、いつでも連絡くださいね。
    綺麗なお花の写真は、彼女の心に届いていたと思いますよ。
    2020年06月16日 10:16
  • サマンサ

    お友達の弟さん、本当にショックですね。残念ですね。
    ご冥福をお祈りします。

    イチイさんのおっしゃるように、きっとそのお友達は、自分の心の整理ができるまではそのことに触れたくなかったのでしょうね。
    じかに会って、直接、伝えてくれたのはイチイさんのことを心から信頼しているからこそだと思います。
    また、イチイさんのお花の写真のメールなどは、とても慰めになったと思いますよ。

    みんなのために、いいことをする、心優しい人ほど早く天に召されてしまう・・・。
    報われない努力、善業もある・・・。
    確かにそうですよね。この世は理不尽なことばかり。
    というか、むしろこの世に生き続けることの方が罪なのでは・・・、とさえ思ってしまいます。
    それでもやっぱり、地道に生きていくことが、人間んとしての
    役割なのでは、とも思います。(頭でわかっていても、ついつい
    愚痴ってしまいますけれど・・・^^;)
    2020年06月16日 14:08
  • リラ

    イチイさんが親しくしているご友人の弟さんがコロナで亡くなり、お会いしたことなくてもショックですよね。お友だちもやっとのこと少しずつ話せるようになったんでしょうね。毎日、東京の感染者何名と報道されてますが、幸い、私の周りには感染者がいませんでした。コロナで亡くなった岡江久美子さんのことはショックでした、大和田獏さん、娘さん、せめて、最後ぐらいは手を握りたかったでしょう。

    イギリスに住んでいる日本人もいろんな方がいるとおもいます。いっとき、すごく批判を浴びた人がいました。在英の日本女性がユーチューブにコロナに感染しましたとうそのサムネを上げたのです。
    ようするにタイトル詐欺をしたんです、在英の日本人、日本でもかなり批判を浴びましたが、その後もなにもなかったようにユーチューブを上げているようです。多くの方が亡くなったり、感染をし、苦しい思いをしてるのに、日本語が分かるイギリス人でその方も親戚をコロナで亡くされたから、余計に腹がたったようです。同じ日本人として恥ずかしいです。まだまだ、感染者が減らないけど、コロナと共存しながら、普通の生活が戻ってきた日本です。
    2020年06月16日 18:53
  • Sara

    ご友人の弟さんのご冥福をお祈りいたします。
    私の弟も医療関係で働いているので、そんな若くて、ご職業がら屈強であったはずの方が亡くなったと伺うと心配になります。

    Life is not fair, get used to it.
    そう言う、母が幼い子供に言うセリフを映画の中で聞いて、あー、本当だと思いました。
    でもだからこそ、自分の正義は自分が守らなくてはいけないのかと。正義などないから、自分も悪に走るのか、自分が正しいと思うことを貫くのかは誰もが選択できることの様に思います。

    誰も見ていないから、ちょっとした悪事を働くことは世間では有りがちなことですが、でも、誰でもない自分は見ているのです。
    それを許せるかどうかだと思います。
    良い行いも同じと思うのです。
    誰も褒めてくれないことでも、良い行いをした自分を自分は知っているのだと思うのです。

    元気を出されて下さいね。
    2020年06月16日 21:01
  • イチイ

    ミルモさん、ありがとうございます。
    正直なことを言いますと、これまでは一旦コロナにかかったとしても、まだ年齢的に治るだろうし、免疫がつくからそっちのほうがいいかも?くらいに思っていましたが、これまで以上に気を付けないといけないんだなって思いました。日本はコロナが収まったみたいですけれど、これから訪日する外国人も増えるでしょうし、気を付けてくださいね。
    2020年06月17日 15:49
  • イチイ

    モグラさん、コメントをありがとうございます。
    そんな身近な方が亡くなったときは、さぞかし心を痛めたことでしょうね。私も、明日があるかも分からないからと言って好き勝手なことをする気にはなれません。そう思って自由に生きている人が多いようにも思いますし、もしかしたらそういう人のほうが得をするのかもしれない気がします。だから、自分もそうならないとこの世界で生きていくことはできないと思いつつ、そこまでの覚悟もありません。
    温かいお言葉をありがとうございます。モグラさんも健康には気を付けてくださいね。
    2020年06月17日 15:52
  • イチイ

    たまさん、ありがとうございます。
    そうなのです。消防士だけに、普段から身体を鍛えていて体力もあって、しかも若いのに・・・ こちらの消防士はいろんな人と接触しますし、3月末はボリス首相が「マスクは不要」と言っていたので(これも、後で医療関係者にマスクが回るようにわざとそう言っていたことが分かりました)、きっと必要な予防もとれなかったのかもしれません。
    2020年06月17日 15:54
  • イチイ

    こゆきんさん、ありがとうございます。
    おっしゃるとおり若すぎると思いました。数が少ないだけで若年者の死亡もあるそうです。来世のことはよく分かりませんが、そうであってほしいと思います。未亡人になった義妹や年老いた両親を色々な面で支えている友達が頼もしく思いましたが、いつかその糸が切れた時が心配です。亡くなった方も、友達も、その家族も、真面目に生きてきた良い人たちなので、それに見合う幸せが音連れるよう祈るばかりです。
    私は今さら悪人にもなれないし、自分の好き放題に生きることもできないと思うので、ネガティブな発想かもしれませんが不公平だと思いつつも諦めて生きるしかないような気がします。がんばりますね。
    2020年06月17日 16:00
  • イチイ

    ココレイコさん、ありがとうございます。
    そう言っていただけると、少し気持ちが楽になります。なんで言ってくれなかったんだろう、私ってそんなに頼りにならないのかな?と、ほんの少しだけですがネガティブに捉えている気持ちがあったので・・・ ロジカルに考えて、私もロックダウンで動きが取れないし、私の前で涙を見せたりしたくなかったのだろうと理解できましたが、それでもやっぱり力になれなかった自分が情けなくて・・・ 強い人なので大丈夫かもしれませんが、両親や義妹を支えるという頑張り、頑張らなくてはならないことがあるということが彼女を支えているような気がしたので、コロナが収まったときにプツンと糸が切れてしまわないか心配です。もしそんなことになったら、その時こそ何か力になれたらいいなと思います。
    2020年06月17日 16:08
  • イチイ

    サマンサさん、ありがとうございます。
    信頼してくれているのでしょうか・・・なんで、その時に言ってくれなかったのかな?という気持ちが少しだけあったので、もしサマンサさんのおっしゃるように信頼しているからこそ、会えるようになって言ってくれたのだとしたら気持ちが楽になります。
    本当に、この世は理不尽を飲み込む毎日のような気がしてしまいます。地道に生きていくことしかできませんが、時にそれが辛くなります。かといってそれ以外の生き方が出来るわけではないのですが、私も頭では分かっていても難しいです。でも、こうして皆さんに励ましてもらったり、気づきを与えてもらえたりして、なんとか頑張れます。お互い、がんばりたいですね。
    2020年06月17日 16:14
  • イチイ

    リラさん、コメントをありがとうございます。
    そんなことがあったのですね。知りませんでした。身近で亡くなった人や苦労した人がいないと、他人事のように思って、軽く考えてしまっての行動でしょうけれど、節度とか苦しんでいる人への敬意や配慮といったことは考えなかったのでしょうか・・・同じ日本人として、とても残念です。
    共存しながらも普段の生活が戻って良かったですね。ニュージーらインドで、これまで大丈夫だったのにイギリスから旅行に来た人がコロナを持ち込んで発症したと聞きました。日本も、これから外国人観光客が来て、またコロナが広がる可能性もあると思いますので気を付けてくださいね。
    2020年06月17日 16:17
  • BlueDal

    理不尽なことだらけですよね・・・。それはおかしい!と思うことばかり。こうなれば、もっと世の中が良くなる(豊かになる)・平穏に暮らせる人が増えるのにってことばかり。報われないって、本当に残酷で悲しいです。
    「近づいちゃダメ」というご友人の言葉に、ウイルスの恐ろしさを改めて認識します。日本では街に人がかなり戻ってきているので、つい気が緩みがちです。
    2020年06月17日 20:08
  • イチイ

    Saraさん、ありがとうございます。
    色々大変そうでしたが、その後少しは落ち着かれましたでしょうか。 Life is not fair, get used to it ですか・・・ まさにそんな感じなのでしょうね。自分が見ている、まさにその通りだと思いますが、もしかしてそういう良心を感じない人がいるのでしょうか。それとも確信犯的に、分かっていて悪事を働いているうちに慣れてしまうのでしょうか。よく分かりませんけれど、悪でも正義でもそれを貫くかどうかは自分の意思なのでしょうね。いろんなことにくじけそうになりますが、がんばりますね。
    2020年06月17日 23:07
  • イチイ

    BlueDalさん、コメントをありがとうございます。
    イギリスでも、今週月曜日からすべてのお店が開くようになって、一応2mの距離を取るようにと言われているものの、気にしている人が殆んどいない状況のようです。
    ボリスさんの政策(友達の弟さんが感染したころ、しきりに「マスクは効果がない」と言っていましたが、実際には医療関係の人にマスクが回らなくなることを懸念してそう言っていただけのようです)やカミングス氏の行為などを見ても、自分の命と生活は自分で判断して守っていかないといけないんだなって思いました。理不尽なことに目をつぶって、受け流して生きていければ、もしかしたらもっと楽なのかもしれません。
    2020年06月17日 23:13