演劇 Touching the void を見てきました

昨日のことなのですが、
友達に「晩御飯へ行こう」と誘われて
待ち合わせ場所に行ってみたら、
サプライズで劇場に連れて行かれました。

私の誕生日が今月だと覚えていてくれて、
サプライズの誕生日ギフトだそうです。

私の誕生日を覚えていてくれたことにも驚きましたが、
まさか、演劇鑑賞をプレゼントでもらうとは
思ってもみなかったので、
目をパチクリさせながら、
見慣れぬ劇場で少し緊張しながら、
劇が始まるのを待っていました。

この劇は Touching the Void という、
実話に基づいたお話で、
映画にもなっているそうです。

映画の邦題は「運命を分けたザイル」だそうで、
DVDなども出ているようです → 運命を分けたザイル

英語の題名「Touching the Void」は、
崖を登るときに足を踏み外して、
宙ぶらりんになった状態のことを表しており、
つまり、『足先が Void(虚空)に触れる』
といった感じの意味です。

こちらの感覚ですと、
「Void」という言葉に
底知れない深さと闇を感じるので、
邦題よりも英語のタイトルのほうが、
話の内容にしっくり来るような気がしました。

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お話を簡単に説明しますと、
ジョンとサイモンという若い登山家の話です。

2人組でアンデス山脈の登頂を目指したものの、
頂上から帰る途中でジョンが足を怪我してしまい、
サイモンが必死でジョンを連れて下山したのですが、
必死に下山を試みていたジョンが足を滑らせ、
宙づりになってしまいます。
(この状態が、Touching the Void なのです)

2人は、お互いをザイルで結んでいたのですが、
サイモンはジョンの名前を呼んだものの返事がなく、
このままだと共倒れになると思ったサイモンは、
ジョンが生きている可能性を捨てきれないまま、
ザイルを切って、自分だけ下山したのです。

サイモンは「ジョンは死んだ」と思っていましたが、
実際には、ジョンは生きていたのです。

クレバスに落ちたジョンは、
上へあがることができずに、
下へと降りて行ったところ、
幸運にも帰り道に辿り着くことができたのです。

しかし、マイナス60度、
食料も水もない状態です。

足が折れていて這うことしかできないまま、
数日かけて、ベースキャンプへ戻ったという
奇跡のようなお話です。

普段行っている劇場が
ロイヤルオペラハウスのせいか、
とてもこじんまりとした劇場だと思いました。


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こんな小さな舞台で、
どうやって雪山登山を再現するんだろう?
と思っていましたが、
とても良く再現できていました。

舞台全体に照明があたることがなく、
常に真っ暗な舞台のどこかに、
スポットライトが当たっている演出なのです。

そのため、周辺がそのまま客席の闇に溶けて、
とても広い空間が広がっているような錯覚を受けました。

また、ジャングルジムのような構造物や、
壁に積み上げた家具を山に見立てたりして、
とても良く工夫されている舞台でした。

英語もはっきりとした発音の大きな声だったので、
余すところなく聞き取ることができたのも、
意外な発見でした。

舞台俳優さんって、
なんだか人を引き込む力があるような気がして、
食い入るように見てしまいました。

この劇場は最近改装されたようで、
待合所は狭いながらも、
上品な家具がそろっていて、
居心地の良いホテルのようでした。


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舞台なんて、英語が聞き取れないだろう、
と敬遠していましたが、とても楽しかったです。

自分が英語の舞台を楽しめるとは思っていなかったので、
新しい世界を見せてくれた友達に感謝しています。

これからはダンスだけでなく、
舞台も見てみたいと思います。



この記事へのコメント

  • ミルモ

    イチイさん(^o^)/

    演劇も楽しめて良かったね、素敵なお友だちですね。イチイさんが幸せに暮らしているのが、とても嬉しいです。待合所もホテルの部屋みたいで、いい感じですね。また行きましょうね(*^-^*)体調はどうですか、暖かくしててね。・・・またね。
    2019年12月11日 18:03
  • こゆきん

    サプライズで演劇をプレゼントだなんて、
    なんてセンスのいい友達!
    しかし、凄い実話ですね、、
    想像しただけで、凄い内容。。
    最近、登山の事故が多いだけに、この奇跡のお話には、
    ビックリですね。
    2019年12月11日 23:12
  • イチイ

    みるもさん、ありがとうございます。
    はい、また行ってみたいと思いました。劇場が小さいので役者さんの表情などがよく見えて、なんだかドキドキしました。体調は大分良くなりました。他に不具合があるのですが、それはまたお話しさせてもらいますね。
    2019年12月12日 08:17
  • イチイ

    こゆきんさん、ありがとうございます。
    はい、驚きました。最初は「演劇は無理・・・」と思いましたが、劇場に着いたらワクワクしてしまいました。本当に、こんな奇跡があるのですね。サイモンはかなりバッシングを受けたそうですが、ジョンもサイモンもまだ登山を続けているそうです。すごいですね。
    2019年12月12日 08:21