昨日に引き続き ↓
庭のフェンスを塗ろうと思い、
勢いよくベッドを飛び出したのですが、
なんと小雨が降っています。
これではペンキを塗ることができません。
仕方ないので、
どこかへ出かけようとネットで
ナショナルトラストの施設を探してみました。
私はナショナルトラストの年間会員なので、
どこでも入ることができるのです。
探してみたら、
なんと11時から Estate Garden Tour をしている
施設がありました。
どうやら年に2回だけ開催しているツアーで、
ガイドさんが屋敷付属の庭や森を案内してくれる、
ウォーキングツアーのようです。
予約が必要と書いてあったので、
ダメもとで電話してみたら、
まだ空きがあるとのことでした。
小雨でも決行予定とのことでしたので、
そそくさと準備をして、
車に乗って出かけました。
家から車で45分くらいのところですが、
小雨が降っていたので、
普段よりもゆっくりと運転していたら、
1時間以上もかかり、
現地に着いたのが11時3分でした。
遅れた!!と思い、
急いで集合場所へ行ったら、
幸いなことに(?)、
あと1人遅れている人がいました。
その人もすぐにやってきて、
約2時間のウォーキングツアーが始まりました。
前半は、こんな森の中を歩いていたので、
雨に濡れることはありませんでした。
上を見上げると、
背の高い木々が私たちを見下ろしています。
いったい樹齢何年くらいなのかな?と思い、
ガイドさんに聞いてみました。
「この木が何年かは分からないけど、
たぶん100年くらいは経ってるんじゃないかしら。
この屋敷で一番古い木は、
樹齢600年の栗の木よ」
「え? 栗ですか?」
「ええ、600年経った今でも、
実をつけているわよ。
1本は収穫数が減ってきているけれど、
もう1本のほうは、沢山の実がなってるわ」
「桃栗三年柿八年」と言いますが、
仮に3年で実をつけるようになったのだとしたら、
ゆうに600回も実をつけてきたことになります。
樹齢600年の栗をぜひ食してみたい、
と思ったのですが、
実は、このツアーが終わった後に風が強くなってきて、
庭への立ち入りが禁止されてしまったのです。
そのため樹齢600年の栗とは
遭遇できませんでした。
森の隙間から見える湖や東屋も、
残念ながら、強風のため
立ち入り禁止になっていました。
日本の山はモミジが多く、
赤と黄色に色づきますが、
イギリスでは赤色に染まる木が少ないのです。
でも、黄緑色から黄色、
そして茶色へのグラデーションが幻想的で、
日本のような、鮮やかな色合いがない代わりに
まるで妖精でも出てきそうな、
儚げで危うい風情があります。
茶色い葉っぱは Beech Tree だそうです。
調べてみたら、ブナのことでした。
本当は2時間のツアーでしたが、
途中から風が強くなってきて、
1時間半くらいのところで、
引き返すことになりました。
古い木が多いので、
強風で枝が折れたりすることがあり、
危険なのだそうです。
帰り道は森を避けて、
開けた道を歩いていたので、
小雨とはいえ、びしょ塗れになりました。
少し残念に思いながらも、
イギリスの紅葉を楽しむことができたので、
良かったです。
足を運ぶたびにカサカサと音を立てる
落ち葉を踏みしめて、
少しカビたような、
緑と土が混ざったような、
湿った空気を胸いっぱいに吸い込みながら
ガイドさんの後ろを歩いていたら、
このままずっと
森の中を歩いていたい気分になりました。
ロンドンの忙しい日々とは
あまりにかけ離れていて
現実味がなかったからかもしれませんが、
すっと森の中に吸い込まれてしまいそうな、
終わりのない森を歩いているような、
そんな不思議な気分になりました。
海にいるよりも、
平原にいるよりも、
丘の上にいるよりも、
森の中にいるほうが落ち着くような気がしました。
この記事へのコメント
たま
秋は日本のようにカラフルで色がたくさんある色は心を元気にさせてくれますね。
ミルモ
雨の中だと神秘的に感じますね、良いツアーでしたね。栗木ってそんなに長生きなんですね、食べてみたくなりますね。また栗拾いに行かないと。都会で暮らして働いてると、こんな場所に来ると落ち着きますね。こんな森で一人でぼ〜ってしてみたい。もう寒くなって来てますね、風邪には気をつけてね。体調はましかな?いい休養になってたら嬉しいです。・・・またね。
イチイ
日本の赤色の紅葉は独特のものだと思います。白馬村は、そういう場所なのですね。そこに住みたくなる気持ち、なんとなく分かります。イギリスの紅葉は美しいけれど、鮮やかさと華やかさという点では日本のほうが素晴らしいと思います。
イチイ
痒みは少しマシになりましたが、今度は背中の痒みが広がってきました。休暇明けに、また病院へ行ってみようと思います。
私も森でゆっくり暮らしてみたいです。昔の貴族が、こういうところにお屋敷を構えたのもよく分かります。