今日は、このときに少しだけ書いたこと、↓
「実は、先週のはじめにも、
似たようなことを考える機会があって・・」
ということについて、書かせてください。
少し前のことですが、
「コミュニケーション・スキル」というテーマの
半日のトレーニングコースを受けたのです。
社内で開催されているトレーニングで、
インストラクターを務めたのは
人事部の若い女性で、
人事部長のお気に入りで有名な人でした。
他の人と比べ物にならないくらいの速さで出世し、
人事課のスタッフがいくら願ってもかなえられなかった
半年間のアメリカ研修を受けたり、
かなりの「やり手」として有名な人でした。
この研修のなかで、
人の反応パターンについて学ぶことがあり、
大きくわけて、3つに分かれるとのことでした。
1つめは、Aggressive(攻撃的)
2つめは、Passive(受け身的)
もう1つは・・・忘れてしまいました(汗)
正直な感想を言いますと、
そのくらい印象の薄い研修だったのです。
言い訳のようではありますが、
教え方も建設的ではなく、
話題があちらこちらへと飛んで、纏まりがなく、
「なんで、この人がインストラクターをしてるんだろう?」
と思ってしまったくらいなのです。
しかも、3つのパターンは教えてもらいましたが、
「では、Aggressive タイプにはどう対応すべきか?」
などといった、具体例やアドバイスがないのです。
今思い返しても、
一体、あれは何の研修だったのだろう?
と思ってしまいます。
でも、その研修の中で、
唯一、覚えている事があります。
3人の同僚とチームを組み、
4人で「Aggresive(攻撃的)」な反応の
分析をしていたときのことです。
Aggressive な人と言うのは、
大きな声で威圧したり、
攻撃を受けたと感じたら猛反発したり、
相手をねじ伏せるようなタイプのことです。
その話をしていたときに、
何気なく、私はこう言いました。
「でも、Aggesive な人って、
無意識のうちに Aggressive になっているというか、
自分が Aggresive だという自覚がないから、
どうしようもないんじゃないでしょうか?
そんな人に
『あなたは Aggresive ですね』などと言っても
本人は否定するでしょうし・・・」
すると、そのインストラクターは、
私のことを横目でみながら、
こう言いました。
「あなた、本当にそう思ってるの?」
「え? だから Aggresive になっているのではないですか?
自分が攻撃的だと分かっていたら、
反省するか、直そうと努力するでしょうし・・・」
「あなた、本気でそう思ってるの??」
「はい」
「・・・・・ 私は、そう思わないわ」
「え!?」
「自分が攻撃的に接することで、
相手が自分の言いなりになると分かったら、
私なら、わざと攻撃的になって気づかないフリをするわ」
「ええ!?」
「そして、そう思うのは、私だけじゃないはずよ」
そう言われて、チームメイトの顔を見回すと、
3人とも「そうだよね」と言わんばかりの顔で
頷いていました・・・・
「攻撃的な人に利用されるのは、
利用される人が悪いの。
付け込まれる要素があるからであって、
そういう弱さがあるから、
利用されてしまうのよ」
相手が嫌がることはしない。
相手のことを思いやりましょう。
人と助け合いましょう。
日本の学校では、そんな教育を受けてきたけれど、
この国ではそんなことは
教えられないのかも・・・?
そう思ったら、
私の同僚の自分本位な行動に
合点がいったような気がしました。
自分よりも弱い立場の人に
わざと威圧的に出ることで、
相手に無理をさせてでも、
周りの人に我慢を強いることになってでも、
自分の思ったことを実現させる。
「なんで、そんな人たちばかりなのだろう?」
という疑問をもってはいましたが、
自覚がないんだから仕方がないと思っていました。
でも、「あれはワザとやっていたの?」と思ったら、
なんだか切なくなってしまいました。
「仕事仲間だから、助け合うのは当然」
と思っていたのは私だけで、
皆からしてみたら、
きっと私は「つけ込みやすい、利用しやすい人間」
でしかなかったのかも?と思ったら、
どうしようもなく悲しくなったのです。
特に、最近は体調を崩しても、
頼まれた仕事を必死に片づけていました。
蕁麻疹は治らないどころか、
体調はどんどん悪くなる一方だし、
どうしたら良いのか分かない日々のなか、
必死に働いてきました。
でも、周りの人たちが
「私を上手く使ってやろう」と思っていただけであれば、
私がしたことに対して感謝がないのも当然だし、
体調を気遣う言葉がないのも頷けます。
相手にしてみれば
「頼みやすい、使いやすい人間」程度にしか
思っていなかったのかもしれません。
私のことを見下すような態度も、
「利用されたくなかったら、
あんたも強く出ればいいじゃない?
利用されるほうが、愚かなのよ」くらいのことを
思っていたからかもしれません。
そう思うと、片思いが叶わなかったような、
思いが通じなかったような、
やるせない気持ちになったのです。
そういえば、リストラされてしまった、
仲の良かった先輩に、
こう言われたことがありました。
「あなたは Take advantageされやすいから、
(利用されやすいから)気を付けね」
先輩は、こういう状況だったことを
前から分かっていて、
私にアドバイスしてくれていたのでしょう。
そう言われたときはピンとこなかったのですが、
ようやく先輩の意図していたことが、
分かったような気がします。
いきなり「利用されない人間になる」のは
難しいとは思いますが、
自分を守ってくれるのは自分だけなので、
がんばらなくちゃいけませんよね・・・
この記事へのコメント
Sara
イチイさんの置かれている環境、本当に極端に西洋の悪いところが出ている様な気がします。
でも、シンデレラで継母や義理姉妹に苛められても、黙って仕事をしていたシンデレラが誰よりも幸せになるお話は西洋のものですから、黙って人の為に尽くす、利用されているかもしれない人が馬鹿で悪いというのが、共通認識ではないと思います。
確かに利潤追求の現場である職場では、そうなることが多いのと、人を利用して上に立った人でも立場的に尊敬を買っている様に見えますが、心から尊敬されているのとは違うと思います。
だから、高飛車に出て、立場の弱いものを利用することが正しいとは本当はみんな思っていないはず。それなら義姉妹の誰かが王子に見初められてハッピーエンドがシンデレラストーリーになるはずではないですか。
西洋人の心にも、裏表なく人の為に尽くす人は慕われ、尊敬されると思います。マザーテレサがそうだった様に。
でも現実には義姉妹が一時的に幸せになってしまうストーリーが多発している資本主義社会だと思うので、自分の身を自分で何とか守るしかないのかもしれません。
私も今の仕事で理不尽なことに出遭うと、相変わらず落ち込みますが、そんな時は自分の仕事に逃げて、没頭して、考えない様にすることができるので、恵まれているのかもしれません。
先日の記事といい、この記事といい、本当に大変な職場ですね。
フライパンをプレゼントしたいと書かれていた方は離れた部署の人なのでしょうか。
転職先が良いところかどうかは応募する時点では判らないのが、転職のリスクですが、探し始めることで、少しはイチイさんのストレスの捌け口になったり、気分転換になったりすれば良いと思いますし、そんなに今の職場が酷いと、今以上酷いところもそうは無いと考えると、転職は一つの方法かもしれません。
私は現地人社長にパワハラされた期間があり、うつにまでなりましたが、転職せずに今も同じ職場で働いています。
その後もないがしろにされたり、嫌なことはてんこ盛りですが、お給料だけが破格に良いので、辞められず。。。(良いのか悪いのか。。)
私の様に何か我慢する大きなメリットがあったり、逃げる方法が見つかれば、動かないことも一つの方法です。
その人事の女性、必ず自然淘汰されます。
何かの間違いで今はチヤホヤされていても、中身が無いことはおのずと明らかになり、居なくなります。
(私の会社でも7年かかりましたが、正に同じような女性が結局クビになりました。)
私はいつもその人が理不尽に評価されるのを見ながら、「必ずマーケットが選択する日が来る!」と信じて黙殺し続けました。
資本主義なので、利益を生まないものは淘汰されるはずなのです。
長々とすみません。
応援していますね。
なおみ
イチイさん、家のローンのことも気になると思いますが、
病気になったら元も子もない。
ずっと、転職した方が良いのでは?と思ってました。
転職がマイナスにならない国のようですから、動きましょう。
わらしべ長者を目指して。
イチイさん、自分を親しい友人と思って、売り込もむのです!
違和感は大きく広がるもの、誤魔化さずに、両目を開いて、イチイさんが会社も仕事も選ぶのですよ。
イギリスはこれから大きく変わってしまうのかもしれません。
その前に動けと、イチイさんの本能が訴えているのかも?
アラフィフの派遣
急に解雇されたけど、パソコンで分析の仕事が出来る優しい先輩がいませんでしたか。
きっと体調が悪いから物事を必要以上に悪く捉えてるかも知れませんよ。まずはお大事に。
こゆきん
本当にみんながそんな考え方だとしたら・・・
イチイさんのイギリスのお友達の意見も是非知りたいですね。
皆がみな、そんな風に考えてるのか。
日本もイギリスも島国ではあるけど、
さすが、世界を植民地にしてきただけのことはあるなぁと、
しみじみ思いました。
ミルモ
会社って所には二通りの人間が居ます、人を利用する人される人。もしイチイさんに出世欲がある人なら前者になってます。でもねそんな考えはその人の考えでね、イチイさんの考えが間違ってるわけでも無いんです。それと人間性の問題ですよ、イチイさんにその人と同じ考えやり方はね出来ません。それに育った国の違いも大きいだろうね?日本人は何かを皆で助け合ってやるってね考えます、外国は人は人自分は自分って考えみたいね。きっとねその人のやり方も考え方もね、上に上がっていくのには必要かも知れないけどね。でも同僚を踏み台にしてってのは、やっぱり間違えてるね。イチイさんの職場がぎすぎすして皆身勝手なのは、そんな考えの人が多いからでしょうね?きっと。誰かが病気したり仕事で失敗とかしても、自分のチャンスだってね思ったりね。綺麗事なしで言えばそんなやり方をしないとね、会社で出世は出来ないかも知れないけどね。イチイさんには絶対無理です、それが出来る人なら仕事で考えて悩んで、蕁麻疹まで出たりしないよ。今の職場はイチイさんを壊してしまいそうで心配です。まだしばらくは転職まで働くしね、あまり必要以上に人の仕事とか任されないようにしないと。イチイさんを見下してるような人間が沢山居る職場は、どれだけイチイさんが頑張ってもね、誰もありがとうなんて思わないよ。イチイさんも時間から時間までって、割りきりましょう。それが一番心も身体も楽だから。でもその人何かむかつく、見下してるし嫌な人だね。・・・お休みはのんびり出来てますか、体調はどうですか?嫌な事は少し忘れてね、気分を変えて過ごしましょうね。身体が疲れてる時は、ちゃんと寝てないと駄目ですよ。イチイさんはイチイさんで良いんです(*^-^*)・・・またね。
イチイ
私のジム友(イギリス人)は私に共感してくれたので、おっしゃるとおり、西洋人全員がそうだとは限らないようです。ただ、その人も良い対応策があるわけではなく、結局 利用されてしまって終わりみたいで、2人して「世の中って不公平だよね」とため息をついています。
いきなり会社が変わるのは心もとないので、他の部署で事務員の空きがないか探しています。ただ、言われてみれば、今のところよりも悪いところはないだろうと思えば、他のへ行くことについての躊躇が薄くなるような気がします。悩んでいても解決しないことは分かっているのですが、体調が悪いせいか、行動する気力が出ません。そんな呑気なことを言っている場合ではないことは分かっているのですが・・・ アドバイス、ありがとうございます。本気で転職を考えてみようと思います。
イチイ
家のローンがあるから辞められないと思っていますが、確かに病気になってしまったらローンどころではないですよね。私には会社を選べるほどの資格などもないので難しいところですが、何もしなければ何も改善されませんし、誰かが助けてくれるわけではないことは十分に承知しているので・・・ もう少し元気が出たら、自分で自分のお尻を叩いて動いてみようと思います。
イチイ
はい、ジム仲間がいますが、その人は別の会社で働いています。解雇された先輩も利用される側の人で・・・でも、クビになってしまいました。良い人が切られて、問題があっても気の強い人や上司のご機嫌取りが良い人が残る会社なのです。
たしかに気が滅入っているときは何もかもが嫌になってしまうので、今週末ゆっくり休んでから、いろいろと考えてみようと思います。
イチイ
はい、私も話を聞いた後、自分のなかで消化するのに(それを認めるのに)時間がかかりました。私のジム友(イギリス人)に聞いたら、その人もどちらかというと利用される側の人らしく、具体的な解決策があるわけでもなく、「できるだけ関わらないようにするしかない」という結論に至りました。
ロンドンの場合は移民が多く、私の職場はフランス人とオランダ人が多いので、イギリス人がそういう性格なのではないのかもしれません。いずれにせよ、強い人たちの間で自分を守るのは、本当に大変です。というか、どうしたら良いのか分かりません・・・
イチイ
今日はボランティア先でオフィスとは違った空気を吸ってきました。ノドカと言いますか、違う種類のストレスはありますが、お金を受けていないこともあって、肩の力を抜いて働くことができました。
おっしゃるとおり、私は人を踏み台にして進むことはできないし、踏み台にされていることを知ったら悲しくなります。でも、感情を殺して、淡々と仕事をこなしていくしかないのでしょうね。割り切るのは得意ではありませんが、自分を守るためにも割り切った働き方をするよう心がけます。まずはゆっくり休んで、体調を回復させることを優先させたいと思います。
アラフィフの派遣
子供の頃読んだ本なので、50年以上前に出版されたものだと思います。ヨーロッパに赴任した会社員日本人男性の実体験。
中古車を買い取ってもらおうとツテを頼ってたら、ドイツ人?だったかとても可愛らしい女性が車を見せてくれと、ニコニコしながら現れた。
だが、車をみるなり鬼の形相にかわり、車のあちこちを罵りだした。そしてこんなのは提示された値段では買えない!と。
値段を検討しますと伝えると、元の可愛らしい顔にもどり、よろしくねとお帰りになった。
後から気づいたが、この土地では、交渉ごとはあのようにするのが当たり前らしい。
以上。こんなこと書いてて子供心にショックだったので覚えてます。
ワザと商品貶すなんて…東京の商人だったら「だったら姉ちゃん買ってくれなくていいよー」て返しそうなもんです。
研修の先生の彼女も、交渉は(日本人から見れば)罵るタイプなんじゃないですか。
そこはイギリス、是非間をあかずイギリス育ちの先生の研修も行っていただきたいですね。もしそこが日本企業というなら。日本から先生招いて欲しいです。罵りはデフォルトではありません。
コンロ
イチイさんのブログを見てて思ったことですが。
イチイさんの今の会社で何人もの方が辞められたり、辞めさせられたりしていることを書いていますけど、イチイさんは
「どうして彼女(彼)のような人が去らなければならないのか?!」
と疑問符を定義していた気がしますが、ここ最近のイチイさんの会社の話を読んでいて、納得してしまいました。
そういう人だから、イチイさんの勤めている会社に合わないだけで、残っている人は自分さえよければ、他人なんて平気で蹴落とすのでそれでいい。という人ばかりが残ってるのかなと。
転職って凄く大変だと思いますけど、この前の車のフロントガラスの出来事って、他の方のコメントでも書いていましたが・・。
何かの転機を促しているのかもしれないかなと思います。
沈む船をいち早くネズミが逃げ出す・・的な感じにも思えました。
リラ
そのような発言には驚き、そう言う言葉か出ることは攻撃的なんでしようね。
育った環境で、何いっても無駄、黙ることを覚え、大人になっても、争い事は避けてきて、たとえ、言い返したところで、また、言い返され、それに疲れて、余計なエネルギーを使いたくないと思うようになり、ストレスはたまるけど。
なんで私の周りには似たような気の強い人が集まるのかと、それは私が言い返さないからなんですよね。分かっていたけどね。
まとまりがなく、ごめんなさい。
イチイ
なんだかその光景が目に浮かぶようです。そういう人、とても多い気がします。研修の先生も、きっと同じタイプだと思います。完全にヨーロッパ流に割り切ることができればいいのでしょうが、なかなか難しいです。
イチイ
言われてみれば、良い人はやめていくか、辞めさせられています。結局、他人を踏み台にして自分の仕事をアピールするタイプが上司から評価されて、昇進していき、縁の下の力持ちは搾取され続けて・・・それに疲れると辞めていく、というパターンのような気がします。
そうして残った人たちなのだから、百戦錬磨と言いますか、ちょっとやそっとじゃブレない人たちなのでしょうね。私も、前向きに転職を考えてみようと思います。
イチイ
確かに、育った環境のせいで黙ることを覚えました。そして、大人になっても争いを避けてきました。リラさんと同じように、頑張って言い返しても100倍返しにされるだけ・・・ 普段大人しい人が反発すると、他の人が反発するよりも攻撃を受けるような気がします。私も同じです。きっと「言いやすい」タイプなのだと思います。どうにか自分を守れるようになれるといいのですが、なかなか難しいようです。