今週の月曜日は、イギリスの祝日でしたが、
バラのお世話以外に特にすることもない私は、
ジムへ行きました。
すると、そこでジム友にこう言われました。
「このすぐ近くに、
ローマ帝国時代の遺跡があるのを知ってる?」
ロンドンのシティ、
日本でいえば大手町みたいなところに
ローマ帝国時代の遺跡が?と思って詳しく聞いてみたら、
「じゃ、今日これから一緒に行こうか?」と言われました。
普段はオンラインで予約をしないと入れないそうですが、
祝日のオフィス街ということもあり、
予約せずに行っても、すんなり入れました。
説明書きを読んだところによると、
この土地を買い取った大きな保険会社が、
自社ビルを建てようと地下を掘ったら、
ローマ帝国時代の遺跡が出てきたそうです。
ロンドン市にそのことを報告すると、
2つの選択肢が提示されたそうです。
1つ目は、建設を諦めて、
その場所をロンドン市に売ること。
もう1つは、そのまま建設を続ける代わりに、
その遺跡を無料で一般公開すること。
いずれにせよ、古い遺跡を残し、
人類全体の財産として公開する道です。
保険会社は後者を選び、
建設計画を一部変更して、
ローマ帝国時代の遺跡を一般公開するべく、
博物館 兼 オフィスビルを建設したそうです。
ピカピカの新築ビルの入口に
発掘時に出てきた遺物が沢山飾られていました。
こんなサンダルもあったりして、
2000年経っても形状を残していることに驚きました。
遺跡はそれほど大きくはありませんでしたが、
とても工夫が凝らされていました。
こんな感じで照明が落とされたかと思うと、
各所にスポットライトをあてながら、
当時の様子を詳細に描写するナレーションが流れるのです。
ドラマチックな演出で、
まるで何かのショーを見ているような気分になりました。
ナレーションによると、
ここはミトラス神殿と呼ばれる場所だったそうです。
ミトラス神を奉じる人々は男性だけで、
この神殿も、当時は女人禁制だったそうです。
女性の身としては、
なんだか不公平な気もしますが、
当時の政治などは男性だけが動かしていたことを考えると
今でいう、Gentlemens Club のような、
富裕層を対象とした、
会員制のクラブのようなものだったのかもしれません。
ロンドンは古い町ですが、
2000年前に、この地に人々が住んでいて
悲喜こもごもな人生を送っていたのだと思うと、
なんだか不思議な気分になります。
このロンドンという街は、
いったいどれだけの人生を見守ってきたのでしょう。
そして、きっとこれからも
何千人、何万人、何億人?もの人生を
温かく見守っていくのでしょうね。
この記事へのコメント
ミルモ
遺跡があるんですね、また1つお出掛けする場所が見つかりましたね。サンダルもそのままの形で残ってるんですね、今の時代のとそんなに変わらないね。ミトラス神殿凄いね、見てみたいな。イギリスは色んなおどろきがありますね。・・・またね。
大夫の監
そのミトラスという神様の事を Wikipedia で見てみたのですが、知らない神様ばかり出てきて、不思議でした。
秘密宗教というだけではなくて、何か悟りに近いような内面性もあるからこそ、ローマ人に流行ったのかも知れないとも思います。
でも弥勒菩薩信仰とも、無関係ではないみたいで。
太古の人々は現代人と同じように様々な事に試行錯誤していたのでしょうね。いつも珍しい情報をありがとうございます。
イチイ
秘密宗教結社的なものだったみたいで、割と広く信仰されていたようです。女性としては「なぜ男性だけ?」と思ってしまいますが、きっと色々な事情や時代は意見があったのでしょうね。
世界は広いです。知らないことばかりで、色んな事を知りたくなります。