昨日、メイ首相の不信任案が
僅差で否決されました。
ということは、Brexit は継続することになります。
しかし、メイ首相がEUと合意した案は
下院に否決されたので、
メイ首相と保守党は、来週月曜までに、
プランB(代替案)を出す必要があります。
ほんの2週間前には、メイ首相は
「この案か、No Deal だ!」と息巻いていたのに、
仕方のない状況とはいえ、
この変わりようは・・・と思ってしまいます。
そもそも、プランBなんて考えていたのでしょうか?
考えていなかった訳はないと思いますが、
あの案に自信をもっていたようなので
それ以上に良い案を提案できるのか、心配です。
ここにきて、メイ首相の手腕に対する不満が
吹き出して来ています。
不信任決議の後、
労働党のコービン氏を非難するようなコメントと言いますか、
「コービン話し合いを持ちかけたが、断られた」
と言っていたからです。
そもそもメイ首相が提示した案は、
メイ首相の周辺だけで決められたもので、
労働党を始めとする他党の幹部との
意見交換等を一切しなかったのです。
2年前、Brexitが決まった時に
話し合いを持ちかけたならば、
コービンは快く引き受けただろうと
大半の人が思っています。
この切羽詰まった時期になって、
仕方なくコービンと話をしようと言うのは、
あまりにも都合がよすぎる、というわけです。
下院での決議が行われる前から、
メイ首相がほぼ独断で進めていたことに対しては、
少なからず少なからず批判がありました。
外部の意見を一切聞こうとせず、
独断でことを進めていたことが仇になったわけです。
でも、私のような第三者から見ると、
今更「誰が悪い。こうするべきだった」
と言っても仕方がないので、
労働と保守党が協力しあって、
国民に最も良い提案を考えて欲しいな、
と思います。
この記事へのコメント
たま
なんでここまで決まらない状態になっているのでしょうか?自分たちで決めたことなのに・・・今になってやめたほうがいいと・・
困りましたね、再度国民投票でもしてやり直すとかないでしょうか。
コンロ
日本でも、このニュースは取り上げられています。
既に「合意なき離脱」を想定して、日本の企業は準備をしはじめているそうですが。最悪な事態なので避けて欲しいのが・・。
あと、今回メイ首相の不信任は否決されるだろうなとは思っていました。
可決されても、こんな状況下で誰も自分が首相なると手を挙げないだろう。というのが大方の予想だったからです。
あと、この前から思ってたことですが、イチイさんがメイ首相の事を書いている内容と、日本がメイ首相について伝えている内容が少し違うのが、若干気になります。
イギリスはメイ首相のことを辛辣に書いているみたいですね。
日本はなんとなく
「メイ首相の提案に対して、議会はただただ反対をするばかりで、解決策を一切提示しようとはしていない。」
という感じで・・。
今回のも、反対したのはいいけど、じゃあ他にもっといい解決策あるの?という感じで。
3月までにまとまるのでしょうか・・。
イチイ
メイ首相が続投することになったことで、国会解散->再国民投票というシナリオはなくなったと言われていますが、どうなるか分かりません。メイ首相のプランBは No Deal (合意なし)ではないかとささやかれていますが、そんなことになったら大変なので労働党が断固反対しています。こういう状況を見ていると、日本の「根回し」って実は効率が良いのかもしれないなと思ってしまいました。
イチイ
日本とイギリスの報道は違うのですね。日本は報道規制があるのかもしれませんが、なかなか興味深いです。ちょっとこのことについては長くなりそうなので、ブログで書きますね。
ただ、ブログに書くと問題がありそうなので、こちらに書いておきますが・・・ 以前、日本の有名な民放放送局の特派員の方から聞いた話なのですが、イギリスで事件がおきたとき、まず大使館に報道陣が呼ばれて、報道して良い内容とダメな内容を指示されるのだそうです。それを守らなかったら、次からそういった会合に呼ばれなくなり、大使館から情報をもらえなくなるので、皆仕方なく大使館の指示通りに報道するのだそうです。嘘か本当化かは知りませんが、実際の報道現場に出ている人から聞いた話なので、少しは信ぴょう性があるような気がしています。それを思い出すと、今回もメイ首相寄りの報道をするよう指示がでていたとしても、不思議はない気がします。日本の報道状況を知らないので何とも言えませんが、いろいろと興味深いですね。