ボランティアで手伝っているガーデンに、
ガーデン荒らしが入りました。
金曜日の夜中、
3時くらいのことだそうです。
ガーデンに隣接しているアパートの住人が
大きな物音に驚いて、
窓から外の様子を見てみると、
なんと男性4人が歩道の石を外して、
ガーデンの中に投げ入れていたそうです。
ガーデン内のテーブルや
イスをめがけて投げていたそうで、
当たると大騒ぎして喜んでいたそうです。
このガーデンは、夕方になると
ゲートの鍵をかけて閉めているのですが、
男性たちは、そのゲート(鉄柵)を乗り越えて、
今度はテーブルやイスを投げて、
テラスの柵を壊して大騒ぎしていたそうです。
それを目撃した人は女性だったそうで、
外に出て注意でもして、
逆に襲われたら怖いと思い、
警察に通報したそうです。
でも、警官が来た時には、
すでに男たちは逃げていたそうです。
Jさんと目撃した女性から話を聞いて
私はこう尋ねました。
「若い子供たちが、ふざけていたのですか?」
「いいえ、大人だったわ」
「じゃ、酔っぱらっていたのでしょうか?」
「そうは見えなかったわ。
呂律も回ってたし、
足取りもしっかりしてたから」
「・・・・・・・」
酔っぱらってもいない、
しっかりした分別があるはずの大人が、
地域の人たちが協力して大切にしている庭を壊すなんて、
その動機が、さっぱり理解できません。
Jさんの話では、
朝9時頃にもう一度警察が来て、
壊されたものなどを検証した後、
近所の人たちが手伝ってくれて、
大急ぎで壊れたイスやテーブル、
テラスの手すりを直してくれたそうです。
そして、庭は10時にオープンする予定でしたが、
それよりも少し遅れて、
どうにかオープンにこぎつけたそうです。
壊された状態の写真、
近所の人たちが直してくれている写真、
直った後の写真を見せてもらいましたが、
どうしてこんなことができたものか、
目を疑うばかりです。
このガーデンは、13年くらい前に、
もともとゴミ溜めのようになっていた、
線路横にある、小さな急斜面でした。
そこをボランティアの人たちが協力して、
何年もかけて、ゴミを拾い、
石をどけて、土を改善し、
植物を植えて、はぐくんできた公園です。
大勢の人たちが時間をかけて、
自分たちの街に憩いの場を作ろうと、
手間暇と愛情をかけて作られたガーデンで、
そして近所の人たちも楽しんでくれている、
小さいながらも、
とても個性的で居心地のよい空間になっています。
それを壊す神経が、理解できません。
破壊衝動というものでしょうか?
何かを壊すことが、楽しいのでしょうか?
私たちに恨みがあって、
今週末のイベントを
滅茶苦茶にしようとしたのでしょうか?
いずれにせよ、近所の人たちの協力のおかげで、
無事に Open Square Garden を
終えることができましたが、
心の中は「ひどい・・・」の一言しか出てきません。
壊されたテラスの柵は、
今はこんな風に添え木をして、
タイラップで結ばれています。
写真がないのですが、
実は、この手すりの向こうは2mくらい低くなっていて、
そこに咲いている赤いバラを、
この手すりとネットに誘引していたのです。
手すりの横にあるテーブルに座ると、
ちょうど顔の位置に手すりの枠木があって、
そこに沿うように真っ赤なバラが咲いていました。
でも、柵ごと、
その赤いバラが折られてしまったのです。
急いで家に帰って、
麻ヒモと大きめの剪定バサミをもってきて、
無理やりもがれた枝や、
折れ曲がっている茎を整理し、
なんとか残っている枝を使って、
可能な限り誘引しました。
この柵(ネット)の向こう側がテラスになっていて、
あちら側からテーブルやイスや大きな石を、
この柵に向かって投げたようで、
テーブルやイスが柵ごと写真のこちら側に向かって
なぎ倒されていたそうです。
柵の右半分がなにもありませんが、
この時期のバラは冬の枝と違って
無理に曲げようとすると折れてしまうので、
誘引するのも、これが限界でした。
それよりも、バラが可哀想で・・・
せっかく見事な枝を伸ばして、
花を沢山咲かせてくれていたのに、
まだ蕾が沢山ついている枝が何本もあったのに、
全部、折り取られていました。
「ごめんね。人間を嫌いにならないでね」
そう話しかけながら、
ぶらりと下を向いて垂れ下がっている、
まだ蕾のついているバラを切っていました。
変な話に聞こえるかもしれませんが、
このバラにしてみれば、
真夜中に寝ているところを、
いきなり襲われて、
切りつけられたようなものです。
バラに意識があったなら、
さぞかし心細くて怖かっただろう・・・と思うと、
涙が込み上げてきました。
これから咲いたであろう蕾が沢山ついた枝を切りながら、
「かわいそうに。痛かっただろうに。
突然のことで、怖かっただろうに・・・ごめんね」
と、声をかけながら、
文字通り、泣く泣く枝を切っていました。
これが人間相手だったら立派な犯罪で、
傷害罪で重い罪になると思います。
警察だって、
本腰を入れて犯人を捜すでしょう。
でも、植物だから、
被害に遭ったのはモノだから、
警察はそこまで本気で犯人を捜す気はないようで、
検証だけして、帰っていったそうです。
植物にだって命はあるのに・・・と、
躍起になって文句を言うつもりはありません。
でも、その犯人はお咎めなしだから、
もしかすると、また同じことをするかもしれません。
13年前からこの公園を作り続けてきたJさんも、
これを見た時にはショックで、
思わず涙が出てきそうになった、
と話していました。
被害はモノだけだなく、
人の心にも傷を与えているのです。
でも、そういうキズは目に見えないし、
犯罪として立証することもできません。
そう思うと、やるせない気持ちになります。
この記事へのコメント
たま
老人でも子供でも受け入れてもらえないといじめ、トラブル起こすことで気を引きつけようとする人いますからね。自分を認めてほしいと・・・
気をつけてくださいね、また同じことをするかもしれませんから・・
アラフィフの派遣
犯人捕まってほしいです、今すぐに。
私が子供の頃チンピラなんて表現がありましたが、そう呼ばれる同級生らが、
人から物を盗んでおいて「はあ?また買えばいいんじゃない」と平気で言ったし、
万引きを店員に注意されても、「店員に注意される覚えない。店のものは店のもの。店員、お前のものじゃない。お前のもの盗られたわけじゃないのにに文句言うな」とヘラヘラ笑ってました。
って、余計な話してすみません。
イチイさんの遭遇した事件の犯人についても、盗られたり、壊されたりしたら、人がどれだけ辛い思いをするか、どうしてわからないんだろう!? って思います。
さっきは捕まって欲しいと書きましたが、それよりももし、天罰ってのが本当にあるなら、今すぐに天罰に当たって欲しいです。なぜその場であたってくれないの!と、悔しくてならないです。
ミルモ
酷い事するねバカだね、立派な器物損壊事件でしょ?普通は。人間が一番たちが悪いね。バラがちゃんと育つと良いね。犯人が捕まればいいけどね、またやられるかもしれないね。残念だね・・・(o・・o)/~またね。
イチイ
実は、Jさんは犯人の心当たりがあるようなのです。大人なので何も口にしていませんでしたが、もしかしたら移民の方とか、何かしらの遺恨がある人なのかもしれませんね。私も移民ですけど、もしかしたら私は恵まれているだけなのかもしれません。
再発しないか、本当に心配です。何かしら対策が出来たらよいのですが・・・
イチイ
私も犯人は捕まって欲しいと思います。チンピラの人たちの主張、酷い話ですね。その屁理屈にも驚きましたが、そういうことが「普通」のところで生きていると、それがおかしいことだという感覚がマヒしてしまうのでしょうか。人がどれだけ辛い思いをするのか、その発想ができないのか、それとも気にしていないだけなのか…理解に苦しみます。
イチイ
そうですよね、でもロンドンはテロ対策なども重要なうえに、日本よりも少しだけ治安が悪いので、軽犯罪では殆ど警察は動いてくれないそうです。もう二度と同じことが起きないと良いのですが、もし愉快犯だとしたら、同じことをするかもしれません。これ以上被害を受けないよう、ただ祈るばかりです。