堂々たるニセモノ

マントンの教会に入ると、
高い天井からぶら下がっている
立派なシャンデリアが目に入りました。

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シャンデリアを辿って天井を見上げると、
聖マイケルの天井画が描かれていました。

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でも・・・

この絵、どこかで見たことがあるなぁ・・・


そう思った次の瞬間、思い出しました。

こちらの絵とそっくりなのです。

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この絵はルーブル美術館に所蔵されている、
ラファエロが描いた聖マイケルです。

私はこの絵が気に入っていて、
暫くの間 携帯の待ち受け画面にしていたので
とても馴染みのある絵でした。

本物と比べると、
ニセモノのほうは少しぽっちゃりしているし、
同じ構図、同じ絵画でも、
やはり天才画家ラファエロが描いたものとは
まったく違います。

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やはり、この違いが
天才が天才たるゆえんなのかなぁ?

そんなことを思いながら、
しばらく天井を眺めていました。

ラファエロは15世紀に生きていた人なので
著作権法などには縛られることなく、
自由に模倣できるのでしょうが、
ここまで堂々と模倣された絵を描くなんて
大胆と言うべきか、
それとも、大それた行いと言うべきか・・・

そして、教会内のチャペルには、
おなじくラファエロの模倣と思しき
像も飾られていました。

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この教会を作った人は、
よほどラファエロの描く
聖マイケルが気に入っていたのでしょうか。

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