イギリスで整形外科に行くための長くて苦難の道のり 1

イギリスでは、日本では考えられないほど、
いい加減なサービスを受けることが多いのですが、
今日は、そんな経験についてお話しさせてください。


実は、2カ月くらい前から右肘が痛かったのです。

その当時は経理の仕事がピークで
毎日深夜まで残業、ずっとPCに向かう日々でした。

マウスを使う右手が痛くなってきて、
「これが噂の腱鞘炎?」と思ったりもしたのですが、
薬局で買える痛み止めジェルなどを塗りながら
どうにか凌いでいました。

というのも、イギリスは日本と違って
行きたいときに病院に行けないのです。


私のケースをお話しする前に、
イギリスの一般的な治療の流れを説明させてください。

たとえば風邪をひいたりしても、
勝手に内科医に行くことはできず、
GP(General Practice=地元の登録病院)
の予約を取ってからでないと、
お医者さんに診てもらえません。

朝一番にGPに電話しても、
当日の予約が取れたらかなりラッキーなほうで
たいていは3日後とか1週間後とかの予約しか取れません。

そして、私のケースみたいに
整形外科(一般の病気以外のもの)に行きたいときは、
まずはGPに行って診察してもらい、
GPが「専門医の治療が必要だ」と判断したら、
整形外科宛の紹介状を書いてもらえます。

ここで、GPが「これは大したことはない」と判断すると
紹介状は書いてもらえず、
整形外科病院にかかることもできないのです。

つまり、「腕が痛いから」という理由だけで
整形外科に行くことはできず、
GPからの紹介状がないと、
診察すら受けられないのです。

運良く(?)、GPから紹介状を貰えると、
整形外科の予約を取ることになりますが、
この予約を取るまでの間、
2~3か月くらい待つのは当たり前だそうです。

プライベートの保険に入っていれば、
待つことなく、整形外科の予約を入れられますが、
それも一筋縄では行かないのが
この国の恐ろしいところです。


・・・というのが、おおまかな流れなのですが、
これは、私のような庶民のお話です。

もしお金を沢山持っていて、
お金に糸目はつけないわ!という人なら
プライベートの病院に直接予約を取って
高額な医療費を払って、
すぐに治療を受けることができます。

でも、私はそんなことは出来ないわけで、
一般庶民の道を辿るしかないのですが、
これが、また酷くて・・・

説明するのも嫌になるくらい、
いい加減すぎて呆れてしまうのです。


さて、私のことに話を戻しますね。

痛み止めジェルで凌いでいましたが。
1カ月くらい前に痛みが増してきたので、
まずはGPの予約を取ることにしました。

電話でも予約を入れることができるのですが、
私のGPは朝の9時から12時までしか電話を受け付けず、
しかも、電話をかけてずーっと鳴らしていても
誰も応答しないことが多いため、
オンラインで予約を取りました。

しかし、直近で予約が取れるのが、
4週間後の日にちでした。

「本当に、この国は・・・」とため息をつきながらも
それほど緊急な痛みじゃないから と自分に言い聞かせ、
4週間待つことにして、予約を入れました。

そして、ようやくGPに行ったのが
先週の金曜日のことです。

そしてGPのお医者さんに
「Tennise Elbow」との診断を受けました。

日本だと馴染みのない病名かもしれませんが、
テニスプレーヤーが罹ることの多い症状で、
右腕を使いすぎて、
右腕外側の靭帯を痛めてしまった状態のことです。
(つまりは、腱鞘炎?)

そして、理学療法士への紹介状を書いてもらいました。

私の場合は、幸いなことに会社経由で
プライベート保険に入っていました。

「幸い」と言っても、実際のところは、
私が毎月90ポンド(約1.3万円)払って
加入している保険なのですが・・・

でも、保険に加入していない人は、
この後、病院の理学療法部門から連絡が来るのを
ひたすら待ち続けることになります。

Nさんに聞いた話ですと、
Nさんが理学療法士の治療を受けたときは
連絡を貰うまでに半年待ったそうです。

しかもそれまでの間に、
何十回も病院に催促の電話をかけたそうです。

さらに、ようやく理学療法士の治療を受けられても、
治療は1か月に1回しか予約が取れず、
完治するまでにかなりの年月がかかったそうです。


そんな話を聞いていたので、
「保険に入ってて、良かった」と思いましたが、
それも束の間のことでした。

このときは、その後、
さらに酷い目に遭うとは思ってもいませんでした。

本当にこの国はどうしようもないなぁ・・・と、
怒りとも諦めともつかない気持ちになりましたが
自分で選んで、この国に住んでいるのだから
文句を言っても仕方がありません。


すみません、長くなってしまったので、
続きはまた次回書かせてください。


ところで、こちらは先日買ってきた
ガートルード・ジェキルです。

きれいに咲きました!

IMG_0058.JPG

本当に艶やかなお花で、
ローズらしい香りがします。

もうすぐ咲きそうな蕾がついているものを買ってきたので
少しズルしたような気分にはなりましたが、
香りをかぐたびにハッピーな気分になります。

このバラを買った時の話は
こちらに書いています ↓
http://yewtree.seesaa.net/article/450635098.html

この記事へのコメント

  • たま

    がんの人ならばどうするの?ステージ4ならば尚更時間との勝負なのに・・・なんでこんなに時間かかるの?病院、医師が不足しているの?システムが迅速対応できていない?
    緊急な病気の場合は困りますね~~。自分で治すしかなくなってきますよ。これならば東洋医学でも行った方がいいと思うのですが・・
    2017年06月14日 07:36
  • blue dal

    高熱とか嘔吐とか骨折とか・・・何日も放置していられませんよね。そういう場合はどうしたらいいのでしょう?!イギリスの人たちは、不便に思っていないのかしら?
    お花、美しいですね。華やかでステキです。
    2017年06月14日 12:13
  • イチイ

    たまさん、コメントをありがとうございます。
    医者不足ではあるようですが、個人的には「イギリスにいる人は全員無料!」という医療制度が良くないと思います。東欧などから妊婦がやってきて、子供をこちらで生むといったケースが多いのです。旅行者でも、働いていない人でも、誰でも無料だから、本来は使わずに済むお金が大分かかっているため、いろいろと逼迫しているようです。
    救急病院もあるのですが、文字通り命に係わる人が優先となるので、風邪などで行っても診察してもらうまでに4時間くらい待つそうです。Nさんは、6時間も待合室で待ったことがあるそうです。
    東洋医学もいいのですが、いかんせん何もかもが高いです。日本みたいに3割負担とかなら良いのですが、無償の公共病院か100%自己負担の病院の2つしか選択肢がないのです。
    2017年06月14日 22:11
  • イチイ

    blue dalさん、コメントをありがとうございます。
    救急病院もあるのですが、命に係わる人を優先するため、風邪などでは何時間も待った挙句に診察5分、「家でゆっくり休んで」で終わりなことも多いそうです。
    こちらの人は基本的に自力で直すようです。本当に独り暮らしの人間にとっては心細い限りですが、イギリス人にとっては生まれてからそうだったから、そういうものだと諦めているみたいです。
    2017年06月14日 22:30