帰ってきました

ロンドンに戻ってきました。

今回は目的が達成できず、
ストレスが溜まっただけの滞在でしたが、
帰りがけに Seven Sisters に立ち寄って
海を見てきました。

白い崖が美しいことで有名な、
景勝地です。

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今日はお天気が良かったので、
海で遊んでいる人もいました。

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海を見ながら、
今回の滞在のことなど、
色々とぼーっと考えていました。

今回も短い時間でしたが
実家に滞在しているときに
いつも掃除してくれている人と会ってきました。

それで、少し思ったことがありました。

私は家のローン支払いの足しになるようにと思い、
民泊をしています。

利益目的ではありますが、
今回の滞在みたいに、
予算の許す範囲で家の改修や
マットレスの交換など、
お客さんがより快適に過ごせるよう
できる範囲で努力しています。

しかし、もしかすると人によっては、
仕事がない今の状況での出費について
馬鹿なことをしている、
と思われたかもしれません。

実は、自分も職なしという状況の今、
そんなことをしている場合ではないのでは?
と思ったりもしましたが、
今日、掃除人さんとお話をして
やっぱりできる範囲で改善していこう、
と思い直しました。

話せば長くなるので
要点だけお話ししますと・・・

半年くらい前のことですが、
掃除人との連絡の行き違いがあって、
お客さんが来たのに家の掃除がされていない、
ということがあったのです。

すぐに掃除人に連絡を取りましたが、
1時間半以上連絡が取れず、
かなりヤキモキしました。

最終的に、夜の9時くらいに、
掃除人がお客さんのところにバスタオルなどを届けて、
私の方からお客さんに宿泊費を全額返金して、
それで事を済ませました。

その時のお客さんは3人組でしたが、
とても理解がある人たちで
「新しいタオルとリネンさえあれば、
寝るだけだから・・・」と言ってくれていました。

全額返金を申し出た時も、
「泊まったことは事実だから半額で」
と言ってくれたくらい、
人の良いお客さんだったのです。

文句を言ってくることもなく、
掃除人となかなか連絡が取れなかったことから
数時間も待たせていたのに、
掃除人がリネンなどを持っていたときも
とても理解のある対応だったそうです。

そして、どんなお客さんだったのか
掃除人に聞いてみたら、
どうやらガンの末期患者さんだったらしいのです。

放射線治療によって毛髪が抜けて、
顔色の悪いお客さんとそのご家族だったそうです。

そこで、私は思ったのです。

私は純粋な利益のために民泊をしています。

拝金主義的な利益追求ではなく、
利幅を大きくすることには
それほど重きを置いていませんが、
利益のため、ということは事実です。

私はビジネスとして次から次へと
お客さんを受けているだけです。

でも、そんな「次から次へ」のお客さんには、
このガン患者さんのように
「これが最後の旅行」みたいな人も
いるかもしれないことに気づきました。

そう思ったとき、
そのような方に思い出に残るような
素敵で快適な滞在をしてもらいたい、
と思ったのです。

そのために、少しでも快適で
居心地の良い空間を提供したい、
と思いました。

実は今回、まだ使えるマットレスを
全部新しいものに入れ替えて、
それだけで6万円くらいかかりました。

さらに粗大ゴミ回収費用で、
1.5万円もかかりました。

マットレスはセール品だったので、
元値で言うとマットレス3つで
10万円くらいのものですから、
それなりに良いもので、
少なくともIKEAのマットレスよりは
高級なものです。

前から「ベッドの寝心地が今ひとつ」といった
レビューが多かったことから、
お金に余裕ができたら買い換えよう、
と決めていたのですが・・・

でも、今は職なしということもあって
買い換えるかどうか かなり迷ったのですが、
今後の設備投資と思って
買い換えることにしたのでした。

しかし、そう決めたものの、
それでよかったのかな?と思う気持ちが
ずっと消えずにいました。

でも、今日の話を聞いて、
少しでも快適さを向上させるために
投資することは悪いことではない、
と思えました。

そして、今は必要最低限の安物家具ばかりで、
ダイニングテーブルと椅子などは
硬くて、座っているとお尻が痛くなるようなものですが、
こういった安物の家具を少しずつ
快適なものに買い替えて行こう、
と思いました。

「これが人生最後の旅行」というお客さんは
そうそういるものではないと思いますが、
大好きな人との初めての旅行とか、
結婚 XX年記念旅行とか、
思い出に残る旅行をしたいと思って
滞在する人は結構多いと思います。

そういった人たちに
「あの宿は可愛かったね」などと、
何年か後にも楽しい思い出として話せるような
そんな快適な空間を提供したいと思ったのです。

とは言っても、次の大きな設備投資は
1年後くらいになると思いますし、
全て快適なものにできるのは
何年も先のことになるでしょう。

でも、例えばセカンドハンドのお店などで
気持ちの和む絵を探してきて、
それを家に飾るとか、
そういったことならそれほどお金をかけずに
快適な家にしていくことができます。

今は必要最低限の家具しかありませんし、
壁に穴を開けたくなかったので
絵も1枚しか飾っていないため、
味気ない、ただの「家」です。

でも、壁に穴を開けるくらいなら
大したことはない(後で塞げる)ので
絵を飾るくらいならいいかな、
と思うようになりました。

食卓の硬い椅子も、
薄いクッションを買えば、
3千円程度の出費で
少しは改善されるかもしれません。

インテリアのことはよくわかりませんが、
快適な空間づくりについて少し勉強してみたら
あまりお金をかけずに快適空間を作ることが
できるかもしれません。

そういうことはあまり得意ではないのですが、
できることから少しずつ、
努力していこうと思いました。