イギリスの元旦は祝日ですが、
翌日の2日から、世の中は通常営業です。
でも、私は家の外壁の修理をしたかったので、
木曜・金曜と休みをもらって、
5連休にしました。
私ったら正月2日から何をしているんだか・・・
と思いながら、
朝8時にDIYセンターへ行って、
こちらを買ってきました。
レンガです。
1つ1ポンド弱(130円くらい)しました。
1月にレンガ壁に伝う木々を剥がしたのですが ↓
レンガや、レンガの間のコンクリートが
木の根っこに絡まっていたため、
レンガ壁の一部が壊れてしまったのです。
たとえば、こんな感じで、
レンガとレンガの間にあるコンクリートが、
ごっそり剥がれてしまったり、
場所によってはレンガ1つが丸々崩れてしまったのです。
コンクリートを扱うのは初めてでしたが、
バケツに入った5kgのコククリート材を買ってきました。
分量の水を入れて、
ひたすらかき混ぜます。
砂(?)を水に溶かしただけなのに、
なんで乾くと固くなるのかなぁ?
こんなので大丈夫なのかなぁ?と思いつつ、
隙間に埋め込んでいきました。
こんな感じです
少し色が濃くなっている部分が、
新しいコンクリートです。
でも、あまりに隙間が多すぎて、
買ってきたコンクリートでは足りませんでした。
追加で買ってこようかとも思ったのですが、
結局、残りの部分の修繕は、
夏になってからにすることにしました。
と言いますのも、
コンクリートの説明書を読んだら、
完全に乾かすこと、と書いてあったのです。
「お天気が悪いときは、
数日間ビニールシートをかけるなどして、
完全に乾かしてください」
と、説明書に書いてありました・・・
知らぬが仏と言いますか、
こんな愚図ついた天気のときに
するべき作業ではなかったのです。
初めてのこととはいえ、
失敗してしまいました。
今日は夕方から霧雨が降ってきたので、
どう考えても、
今日明日のうちに乾くとは思えません。
ちゃんと乾いてくれるのかどうか、
心配ではありますが、
今さら後悔しても仕方がありません。
残りの修繕は、
コンクリートがちゃんと乾くよう、
青天が続く季節になってからにします。
昔は、こういうことがあると
「ああ、また失敗した」と落ち込んで、
「あすればよかった」、
「あれをするんじゃなかった」などと
クヨクヨ考え込んでいました。
でも、今日はそんな気持ちが生まれませんでした。
自分の家だから、
失敗しても自己責任で、
人様に迷惑をかけることがないから?
失敗ばかりして慣れてしまったから?
その理由を考えてみましたが、
今一つ、しっくりきません。
さらに考えてみて、
なんとなく思い当たったのですが・・・
日本にいた頃は「失敗」=「いけないこと」
という判定が付きまとっていて、
失敗した自分を責めたり、
反省しなくちゃいけない、と思っていました。
でも、今は「失敗」=「いけないこと」という図式に
なんとなく違和感を感じるのです。
失敗は、しないに越したことはありません。
そのほうが楽ですし、
人様に迷惑をかけることもありませんし、
失敗しないほうが気分も良いですから・・・
でも、失敗したからといって、
それが必ずしも「いけないこと」
ではないような気がするのです。
この国には、私の目から見て
「失敗している」人が沢山います。
たとえば、スーパーで手に取った
ジャム瓶を落として割ってしまったとか・・・
仕事の締め切りを忘れていた人とか・・・
毎日、遅刻してくる人とか・・・
お釣りを間違えるレジの人とか・・・
頼んだ料理と
違うものを持ってくるウェイトレスとか・・・
数え上げたらキリがなくて、
沢山いるどころか、
もしかすると大半の人たちが、
そんな感じかもしれません。
でも、みんな気にしていないのです。
「これ、まちがってますよ」と言っても
「あ、ほんとだ」と言って、
素知らぬ顔で正しいものを出してきたりして、
謝りもしない、そんな人ばかりなのです。
そんな人たちの中で暮らしていたら、
私の「失敗」なんて失敗のうちに入らないような、
大したことではないのように思えてきたのです。
かといって「失敗しても気にしない」
というわけではないのですが・・・
失敗しても素知らぬ顔をしている人に囲まれていたら、
いつの間にか「失敗」の許容範囲が広がっていた、
と言ったほうが正しいかもしれません。
というわけで、
中途半端に終わった壁の修理や、
乾かないかもしれないセメントや、
壁の前にボトボト落としてしまったセメントの塊などは、
失敗ではあるけれども、
気に病むほどのものでもない、
と思っている自分がいます。
でも、失敗の許容範囲が広がるということは
ともすると自分に甘くなりそうなので、
ほどほどにしないといけませんね。