きれいな朝だったのに

今朝のロンドンは、
うっすらと霞がかかっていて、
真っ青な空には飛行機雲が何本も交差していて、
黄色く色づいた公園の木々や庭木たちが
いつもより鮮やかに見えました。

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幻想的で素敵な朝だなぁ…
と思いながら歩いていたら、
突然、穏やかな空気を切り裂くような、
怒鳴り声が聞こえました。

声のする方を見てみると、
3人の子供を連れた母親が、
1番下の子供を怒鳴りつけていました。

ヒステリックで、聞くに堪えません。

話している内容も、
「お前はなんでそうなの!」
といったことを怒鳴りつけるばかりで、
具体的子供に何を求めているのか、
さっぱりわかりません。

ただ怒鳴りつけて、
自分の怒りを吐き出しているだけのように見えました。

前にも書きましたが
私は子供の頃に虐待を受けていたので、
今でも大声を張り上げる人や、
怒鳴ったりする人を見ると
体が硬直して、心臓がドキドキしてきます。

せっかく夢の国を歩いているような、
素敵な気分だったのに
一挙に地獄の底に叩き込まれたような気分になりました。

下の子は、おそらく4歳位だと思います。
あのくらいの歳の子は、
怒鳴りつけてもダメだと思います。

かといって、
どういう対応が良いのかは分かりませんが・・・

でも、その怒鳴られている弟を
辛そうに見ている上の子供たち(10歳前後だと思います)が
痛々しくて見ていられませんでした。

ここで母親を止めに入ったら、
彼らもきっと怒鳴られます。
だから、弟のことをかわいそうに思っても、
黙っているしかないのです。

その姿が、昔の私と兄の姿と重なったのです。
辛くて、涙が出そうになりました。

割って入ろうと思ったのですが、
足がすくんで、動けませんでした。

「どうしたんですか?」などと声をかけたら、
今度は私が怒鳴られそうだと思ったのです。

そう思うと、
動くことができませんでした。

涙目になりながらバス停に向かいましたが、
バスを待っているときに、
その親子連れが目の前を通りました。

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母親には、
それなりに怒る理由があったのかもしれません。
だから非難するつもりはありません。

ただ、歩み去っていく子供達の後ろ姿を見ながら、
「こういう親に毒される事なく、
気持ちを強く持って、
楽しい人生を歩んでくれるように。

こういった経験が大人になってトラウマになって、
私のように何十年も引きずることのないように」
と心から願うしかありませんでした。

バスを待つ間、
割って入ることができなかった自分を恥じながら、
色々と考えていました。

そして、将来自分のような不幸な人生を歩む人が少なくなるように、
次に同じような光景を見たら、
勇気を出して割って入ろうと思いました。

そんなことは人様の家庭の問題で
余計なお世話なのかもしれませんが、
自分が怒鳴られたり殴られたりしていた時に、
いつも心の中で「誰か助けて!!」!と願っていました。

でも、周りの大人たちは見て見ぬふりをするだけで、
誰も助けてくれませんでした。

そうした経験が積み重なって、
誰も私の事を助けてくれないんだ、
だから、自分1人でどうにかするしかないんだと思い込んで、
人を信じられなくなり、
人とのつながりを断つ人間になってしまったのです。

だから、彼らには、
「少なくとも1人くらいは見て見ぬふりをしないで、
助けようとしてくれる人がいるんだ」
と知って欲しいのです。

私に、怒鳴られる覚悟ができていたら、
そして、今の私は大人で、
怒鳴られても昔のようにはならないのだ と、
そのことを自分の中でしっかり確信できるようになれば、
割って入れるはずです。

今朝の子供たちには申し訳ないことをしましたが、次こそは・・・と思いました。

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posted by イチイ at 17:13Comment(10)日記