今朝、地元の診療所に行って、
大きな病院への紹介状を貰ったことを書きました。
無事に血液検査を受けることができましたが、
結果が分かるまでに1週間くらいかかるそうです。
そして、2週間後に、
ロンドンにあるガン専門の病院で、
スキャンと組織採取の検査をすることになりました。
緊急扱いにしてくれましたが、
検査が受けられるのが2週間後です。
これって緊急なのかな?と思いましたが、
普通に紹介状をもらうだけだと、
4~9週間かかるのだそうです。
ネットで調べてみたら、
仮にガンだったとしても
甲状腺のガンは進行が遅いらしいので
大丈夫だとは思いますが・・・
私の腫れは1ヶ月弱の間に
ピンポン玉大にまでなったので、
ガンではないのか、
それとも進行が速いのかもしれません。
甲状腺の腫れが100%ガンというわけではなく、
水が溜まっているだけのこともあるそうで、
とりあえず早めに検査をしたほうがいい、
と言われました。
仮にガンだったとしても、
ほんの2年くらい前までは
この世に何の未練もなくて、
生きていても、死んでいても同じ・・・
と思っていました。
仮に、余命が数年ということになったとしても、
「ま、仕方ないかな」とは思うものの、
以前だったら「人生、そんなものよね」
と諦めていたと思いますが、
今は「死ぬ前にあれをやっておきたい」と思うことが
いくつかあることに気づきました。
たとえば、子供の頃にピアノを習いたかったのですが、
家が貧乏だったこともあり、
習うことができませんでした。
今から弾けるようになるのか分かりませんが、
もし、すらすらとピアノが弾けるようになったら
きっと素敵だろうな・・・と思います。
それから、色んな美術館に行って分かったのですが、
私は水彩画の淡い色合いが好きみたいなので、
いつか自分で、自分の気に入った色を使って
素敵な風景画が描けたらいいな・・・とも思います。
それに、下らないかもしれませんが、
学生のときに初めて行った、
東京ディズニーランドの印象がとても強いので、
いつかパリのディズニーランドにも行ってみたいです。
しかも、贅沢を言うなら、
ディズニーのオフィシャルホテルに泊まってみたいです。
いつかお金が貯まったら・・・
いつか生活に余裕ができたら・・・
いつか残業せずにすむ仕事についたら・・・
いつかピアノが置ける家に引っ越せたら・・・
そんな風に、漠然と「いつか・・・」と思っていましたが、
もし仮にガンだったとしたら、
その「いつか」は永遠に来ないかもしれません。
そう思ったら、
居ても立ってもいられなくなりました。
死ぬのは仕方がありません。
だって、人はいつか死ぬのですから、
それが自分に定められた寿命と諦めるしかありません。
でも、もしあと1年とか2年で死ぬとしたら
今の現状を考えると、
2年以内に「お金が貯まる日」も
「生活に余裕が出来る日」も来ないことは
火を見るよりも明らかです。
パリのディズニーランドに行って
オフィシャルホテルに泊まるのは、
たぶん、今でも無理すればできると思いますが・・・
いつか私がピアノを弾けるようになる日も、
美しい色の水彩画を描く日も、
私の人生に訪れることはないでしょう。
そう思うと、「人生を無駄に過ごしてた」という思いで
心の中がいっぱいになるのです。
ガンと決まったわけではありませんし、
仮にガンだったとしても死ぬとは限りません。
でも、やっぱりそういうことを
考えずにはいられないのです。
「やり残したこと」とまでは言いませんが、
人目を気にしたリ、
お金がもったいないからと思ったり、
時間がないからと言って、
やらずにいたことが色々と心に浮かんできます。
なんだか うまく気持ちをまとめることができませんが、
焦りと、後悔と、無為に過去を過ごしてきた自分への怒りと、
そんな気持ちが心の中で渦巻いています。
今は、検査の日を待つことしかできませんが
出来るだけ気持ちを明るくしていけるよう心がけて
毎日を過ごしていこうと思います。
こちらは、市内で見かけた電話ボックスです。
でも、この電話ボックスの中に電話はなくて、
ゴミが散乱していました。
どうやら放置された電話ボックスに、
誰かが落書きをしたようです。
なんだかアーティスティックな落書きで、
こういう落書きなら人迷惑どころか、
道行く人の目を楽しませてくれていいなぁ、と思いました。