金曜日の夜だけ21時まで開いています。
私は昔の絵画が好きなようで、
無料ということもあり、
これまでも頻繁に足を運んでいました。

今日も会社帰りに行ってきましたが、
実は、先週の金曜日も行っていました。
いつもブラブラと気の向くままに見ているのですが、
先週の金曜日は、期間限定で展示されている
ミケランジェロの彫刻を見に行くのが目的でした。
この彫刻はトンド(円形をしている、
宗教を題材にしている絵や彫刻のことです)で、
Royal Academy から一時的に借りているものでした。
こちらなのですが、
イギリスにはミケランジェロの彫刻は
こちら一点しかないそうです。

ぱっと見て分かる通り、
未完成のまま終わっていますが、
かの有名なフィレンツェのダビデ像を作っていたときと
同じ時期に制作が進められていたものだそうです。
ちなみに、ナショナルギャラリーには
他にも2点ミケランジェロの絵画があるのですが、
どちらも未完成のまま終わっています。
もう20年くらい前のことですが、
ミケランジェロに関する本を読んだときに
その天才ぶりと孤立ぶりと、
仕事に対する拘りに感銘を受けてから
ミケランジェロの作品が好きになりました。
こうして無料で、
実際に彼が作ったものを目にすることができて
とてもラッキーだと思います。
トンドの左側にいる天使は完成しておらず、
肌もこんなふうに凸凹しています。

その肌感を、右側の完成している天使と比べてみると・・・

どれだけ彫刻の刃を入れて、
どれだけ細かく研磨して、
この美しい大理石の肌が作られるのか、
考えただけでうんざりするくらいの手間をかけて
1つの作品を作り上げていたことが分かります。
しかも、彫刻は失敗したときに
修正することができませんので、
どれだけ集中力が必要だったかということを考えると
さらにため息が出てきます。
1月28日までの期間限定展示でしたが、
Royal Academy of Art は有料の美術館なので、
ナショナルギャラリーにあるうちに見れて、
良かったです。