貴族が600年にわたって住み続けているお城

Coughton Court(コウトン・コート)は
Throckmorton家が1409年からずっと、
600年以上もの間にわたって
先祖代々住み続けてきたお城です。

600年の間には色々なドラマがあったわけで、
そんなお話を聞いていると、
イギリスの歴史の奥深さに感心するとともに
「事実は小説より奇なり」という言葉が頭をよぎりました。

そんなお話のひとつを紹介させてください。

17世紀初頭、スロックモートン家出身の女性が、
エリザベス1世女王の女官として仕えていたそうです。

彼女の名前もエリザベスでしたが、
愛称のベスという名前で呼ばれていたそうです。

ベスはエリザベス1世の許可を得ずに、
Sir Walter Raleigh(ウォルター・ラリー卿)と結婚したため、
女王の怒りを買い、夫婦ともども
ロンドン塔に投獄されてしまいました。

夫のラリー卿は2ヶ月ほどで、
ベスのほうも半年ほどで獄を解かれたそうですが、
その後は女王に仕えることなく、
ドーセットの城に住んでいたそうです。

ラリー卿はアフリカなどへ旅をする探険家であり、
ライターであり、政治家でもありました。

しかし、エリザベス1世が1603年に亡くなると
後を継いだジェームス1世によって、
ラリー卿は再びロンドン塔に投獄されてしまいます。

罪状は王に対する反逆罪で、
1616まで13年もの間をロンドン塔の監獄で過ごし、
その間に多くの書物を著しています。

ラリー卿はロンドン塔から解放されると、
間もなくベネズエラ行きの航海に出ました。

しかし、旅に同行していた友人が、
ラリー卿が制するのを無視して
オリノコ川でスペイン人兵士に
攻撃を仕掛けてしまったそうです。

そしてこの戦いで、
ラリー卿の息子も命を落としてしまいます。

その後、イギリスに戻ったラリー卿に対し
スペイン大使が極刑を求め、
イギリス王家も仕方なくこの求めを受けたそうです。

プリマス港に降り立ったラリー卿は
ロンドンまで護送されますが、
彼の護送を担当したステュークリー卿は
ラリー卿のために脱走のチャンスを何度も作ったそうですが
彼が脱走することはなかったそうです。

そして、1618年にラリー卿は死刑に処され
首を刎ねられました。

そして、その首は妻である
ベス・スロックモートンのもとへ送られたそうです。

ラリー卿を心から愛していたベスは、
その後、ラリー卿の首を赤い革袋に入れて
1647年に亡くなるまで、
ずっと手元に置いていたそうです。


・・・というわけで、城の一室には、
このようなものが置かれていました。

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最初にこれを見たとき、
ぎょっとしてしまいました。

ガイドさんの話を聞いて、
ようやく合点がいきましたが、
古いお城に飾るにしてグロテスクすぎますよね(苦笑)

こちらが置かれている部屋は、
塔の一角にあります。

ここは16世紀にイギリス国教となったために
迫害を受けていたキリスト教の神父を
匿っていたお部屋だそうです。

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近年隠し部屋が見つかったところでもあり、
いかにも長い歴史のあるお城らしい場所です。

また、隠れてキリスト教の礼拝を
行っていた場所でもあり、
このような小さな祭壇が設えてありました。

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部屋の一角には
ステンドグラスがはめ込まれた窓があり、
1779という数字が記されています。

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DSC_0620.jpg

ここから螺旋階段を登ると、
塔の上に出られます。

DSC_0596.jpg

こんなお城に、
600年にもわたって住み続けている一族がいるなんて
まるで夢物語のようです。

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次回のブログでは、
どんな人たちがこのお城に住んでいるのか、
紹介させていただきますね。


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posted by イチイ at 23:52Comment(2)イギリスの観光地

春の嵐

昨日のロンドンは、とても風が強く、
風速42kmだったそうです。

雨も降ったりやんだりしていたので、
時間帯によっては横殴りの雨が降っていました。

一昨日の夕方に「風が強くなりそうだな」と思ったので、
植木鉢をできるだけ風の当たらないところに置いたのですが・・・

それでも、昨日の夕方に帰ってきてみたら、
赤いゼラニウムの鉢が割れて転がっていました。

せっかく蕾をつけたバラも倒れていて、
蕾がひとつ、折れていました。

横殴りの雨のなか、急いで倒れた鉢を戻し、
ゼラニウムをプラスチック製の鉢に植替えましたが、
本当にすごい風でした。

大雨のなか急いで対処していたので、
写真を撮っていませんが、
テラスを見たときに、愕然としました。

近所の樫の木から折れた枝が落ちていたり、
文字通り「嵐の真っ最中」という状態だったのです。


今朝見たら、
急いで植え替えたゼラニウムは元気なようです。

折れたバラの蕾はダメそうです。
蕾が大きくて重さがあったせいか、
完全に茎が折り切れていました。

せっかく咲きそうだったのに・・・

と気落ちして、
会社へ向かったのですが、
俯いて歩いていたら、
こんなものが目に飛び込んできました。

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木が折れています!

植えたばかりというわけでもないのに、
根元からポッキリと折れていました。

IMG_0074.JPG
木が折れるほどの風だったのなら
蕾がもげただけで済んだのは
不幸中の幸いだったかもしれません。

でも、こんなに大きくなるまでに
何年もかかったでしょうに、
突然の強風で折れてしまうなんて・・・

折れてしまった気が気の毒で、
可哀想になりました。
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posted by イチイ at 22:29Comment(0)日記

カモの親子がいるお庭

現在も貴族が住んでいるお城、
コウトン・コートには、
当主の娘クリスティーナさんがデザインした、
Wall Garden という美しい庭以外にも、
かなり放置気味と思われる
自然のままっぽい場所もありました。

たとえば、こちらの池沿いの小道は
Gentleman's Path(紳士の小道)と呼ばれる
散歩道になっていました。

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こちらの小道からは、
池の向こうにイングランド国教会を
眺めることができます。

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そして、この池にはカモの親子がいました。

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このお城は Wall Garden が有名なせいか、
こちらのワイルドなお庭のほうは
私以外の誰もいません。

まるで小さな森に踏み込んだような、
そんな気持ちにさせてくれます。

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鬱蒼と茂った草の間には、
子供の頃のアニメで見たような、
傘代わりになりそうな大きな葉っぱもありました。

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大きさが分かるように、
携帯電話を置いて写真を撮ってみたのですが、
小さな折りたたみ傘くらいのサイズだということが
お分かりになるかと思います。

手入れの行き届いたお庭も素敵ですが、
こういうワイルドなお庭は
子供の頃を思い出させてくれて、
なんとなく懐かしいような気持ちになります。

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posted by イチイ at 10:43Comment(2)イギリスの観光地