傷だらけになって、疲れ切って、それでも手伝いたいと思うのです

昨日お話ししましたとおり、

近所にある小さな公園の手入れを

お手伝いすることになりました。


その公園の入口には鍵がかかっていて、

管理人のJさんが、

毎日 朝と晩に鍵の開け閉めをしていて、

朝の10時から夕方の6時まで一般に開放されています。


平日ですと、

私は公園が空いている時間にお手伝いすることができないので、

管理人のJさんに「週末に行きます」とメールをしたら

公園の入口にかかっている鍵の暗証番号を教えてくれて

「好きな時に手伝ってくれればいいよ」という返信が来ました。


そして、「では、今日の午後6時半くらいに行きます」

とJさんにメールを返したのですが、

今度は「その日は小さなイベントがある」という返事が届きました。


そのイベントというのは、

地元に住んでいる10~14歳の女の子25人が

公園に野草の種を植えに来る、というものでした。


イベントの邪魔をしては申し訳ないと思ったので

「もしお邪魔だったら、週末に行きます」と伝えると

「邪魔ではないし、今日手伝いに来てくれるならパーフェクトだよ」

という返事が来ましたが・・・


正直なところ、これが社交辞令なのか、

それとも本気で「来ていいよ」と言ってくれているのか、

よく分かりませんでした。


「せっかく手伝いに来るって言ってくれたから、

イベントの邪魔ではあるけれど、来てもらおう」と思ったのか、

それとも本気で「手伝ってほしい」と思っているのか・・・


それが判断できず、

行くかどうか、とても悩みました。


悩んだ末に、行くのをやめようと思ったのですが、

そうなったらそうなったで、

今度は、ドタキャンする言い訳が思いつきませんでした。


そして、迷った挙句に、

こう結論を出しました。


「一度は『行く』と言ったのだから、その言葉を守ろう。

邪魔になっているようだったら、

早めに切り上げて帰ればいいんだし・・・」



そして帰宅後、庭仕事ができる服に着替えて、

剪定バサミとバケツを持って公園に行きました。


既に何人かの女の子が来ていて、

迷路のように入り組んで、

高低差のある公園内の小路を走り回っていました。


Jさんに挨拶をして、

枯れたバラの花を切り始めて間もなく、

女の子たちが集まって、

Jさんの話を聞いているのに気が付きました。


Jさんは、このお庭ができるまでのことを

写真を見せながら説明していました。


子供たちが帰った後に写真を見せてもらったのですが、

最初はこのような状態だったそうです。


IMG_0638_800x600.jpg


日本でも見かけるような、典型的な線路横の斜面で

道行く人が捨てたゴミや落書きだらけだったそうです。


この写真は、13年前のものだそうです。


最初はJさんが一人で作業していたそうですが、

通りすがりにJさんの姿を見た近所の人たちが

手伝いを申し出てくれて、

少しずつ人数が増えていったそうです。


IMG_0637_800x600.jpg


IMG_0636_800x600.jpg


こんな場所が、今ではこのようになっています ↓



去年の11月に初めて見た時には、

荒地だと思っていましたが、

実は、植物があまり植わっていなかっただけで、

荒れ地を何年もかけて地慣らしした後の

発展途上のお庭だったようです。


きれいなお庭ではありますが、

まさか、13年もかけて作り上げた庭とは思いませんでした。


普段はフルタイムで仕事をしていて

週末などの空き時間に少しずつ作業していたので

気の遠くなるほどの時間がかかったそうです。


そして、実際の労働だけでなく、

もともとこの場所は区の持ち物だったそうで、

公園にするために区役所と交渉するのも

かなりの時間と手間暇がかかったそうです。


この国のいい加減さを考えると、

相当苦労しただろうと想像がつきます。



このお庭の庭師頭とでも呼ぶべき男性、

Tさんは、こんな風に話していました。


「6年前に最初の植物を植えたんだ。

今の状態になるまで、6年もかかったんだよ」


つまり、7年間はひたすらゴミを拾ったり

大きな石や木をどけたり、

落書きを消したり・・・

そんな作業に費やしていたことになります。


そんなに長い年月をかけていたとは思わず、

驚きを通り越して、言葉が出ませんでした。


人は時とともに事情が変わるので仕方ありませんが、

現在、定期的にボランティアとして庭の手入れをしているのは、

管理人のJさんと庭師頭のTさんだけのようです。


Jさんは、オフィスが近くにあるとはいえ、

毎日この庭に朝と晩に来ているのです。


Jさんのご自宅は少し離れたところにあるので

週末は鍵の開閉だけのために

わざわざこの場所まで車で通っているそうです。


それを、13年も続けているのです。


なんというコミットメントなのでしょうか。


しかも、今日は水やりを手伝ったのですが、

50mはあろうかという長いホースを引きずって

小さな公園の端から端まで、

全ての植物に水がかかるように丁寧に水やりをしていて

お水をあげるだけで、30分はかかりました。


Jさんは、これを毎日続けているのです。


初めて植物を植えた6年前から、ずっとです。



その責任感というか、

使命感には執念すら感じます。


でも、Jさんは明るく人当たりが良くて

そんな苦労をおくびにも出さず、

いつもニコニコしています。


実は、お手伝いに4回行きましたが、

ガーデニング好きの私ですら

「これが毎日だったらイヤかも・・・」

と思ったくらいの重労働でした。


ガーデニングが好きだから、

の一言で片づけられないほどの

強い思い入れがあるのだと思います。



正直なところ、

「手伝います」と言った時には

Jさんほどのコミットメントはありませんでした。


ほんの30分とか、

手の空いたときに手伝うくらいのつもりでしたが、

実際に手伝いをしてみると、

そんな片手間にできることではありませんでした。


実際、TさんもJさんも人使いが荒いし(苦笑)、

かなり大変な仕事でした。


お手伝いできるのは嬉しいのですが、

今週末は、くたくたに疲れてしまいました。


昨日は出かける用事があったので、

朝の6時前に公園に行って、

1時間くらいお手伝いをしました。


今日も用事があって出かけていたのですが、

午後5時過ぎに「ほんの30分くらい手伝おう」

と思って公園に行ったら、

先に来ていたJさんが、

早く家に帰らないといけないようだったので

「私が水やりをしますよ」と申し出たこともあり、

結局2時間以上、庭仕事をしていました。


腱鞘炎の右腕も、

悪化してしまった気がしますし、

もうグッタリです。



でも・・・


やっぱり「手伝いたいな」と思うのです。


お金がもらえるわけでもなく、

こんな傷だらけになって、

(今はバラの手入れが主なので

トゲで手足に引っかき傷が沢山できるのです)

こんなに疲れ切って・・・


なんで、こんなことをするんだろう?

と思う自分もいます。


でも、「行くのをやめよう」とは思わないのです。


それは、小さなことだけれども

頑張って良かったな

と思えることがあるからのだと思うのですが・・・


この気持ちを上手く説明できるか分かりませんが、

近いうちにまたお話させてください。


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posted by イチイ at 07:07Comment(1)誰かのためにできること